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2006年3月11日 (土)

[Security] Winny開発者は有罪?無罪?(1)

■Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <捜査情報流出>愛媛県警でも 未解決殺人や性的犯罪など
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060307-00000059-mai-soci
 愛媛県警で捜査資料流出の可能性が指摘されていた問題で、02年に同県宇和島市であった未解決の殺人事件や性的犯罪の捜査資料などの情報が実際にインターネット上に流れていたことが分かった。

このところ連日、「Winnyによる情報流出」というニュースが流れています。
(まぁ実際にはAntinyってウィルスに感染してるだけなんで、「Winnyによる」というのは間違いなんだけど)

そんな中、Winny開発者の裁判が行われたようです。

■Yahoo!ニュース - 読売新聞 - 情報流出「Winnyは関係ない」開発者が裁判で主張
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060309-00000312-yom-soci
 この日は、弁護側の質問で、捜査資料などがウィニーを通じてネットに相次いで流出していることに触れた。「『あなたが責任を取れ』という声がある」との質問に対し、金子被告は「困ります。基本的にはユーザーの責任だ」と述べた。

開発者の言葉はごもっとも。
この質問者に限らず、マスコミの報道では「Winnyを使っていたから被害を受けた」という取り上げ方が多く感じます。
何というか、短絡的で浅はかな切り口ですね。

「Winnyを使っていたから被害を受けた」というのなら、「PCを使っていたから」「ネットワークに繋がっていたから」とも言えますね。
すると、Microsoftや各PCメーカー、回線事業者にも責任があるということでしょうか。
また、情報流出PCを使っていた人は、Winnyを使わなければならない理由があったんでしょうか。

上記の裁判での馬鹿げた質問といい、マスコミの短絡的な報道といい、この件に関してはどうにも違和感がぬぐえません。

さて、この問題について、ネットでよく見かける意見は次のようなものです。

「刃物を使えば人を殺めることもできる。犯罪に使われることもある。
 刃物を使った犯罪が起こっても、罰せられるのは事件を起こした本人。
 刃物を作った職人を罰することなんてあるだろうか?」

刃物じゃなくてもいいでしょうね。
ダイナマイトしかり、麻薬しかり。
って、麻薬は一般人が作るのは犯罪ですね。
爆薬もそうかな。

なんてことを考えていて、ふと思いました。
これらの使い方によって危険なものは、作ること使うことの基準が法で定められています。
誰でも作れるわけじゃないし、好きなように使えるわけじゃない。
でも、使い方を間違えなければ、とても役に立つ道具。

Winnyにも、また同様のツールにも、同じことが言えるのではないでしょうか。
本当に罰せられるべきなのは、間違えた使い方をした人たち。
開発者を罰するのは少し見当外れに感じます。

さらに最近は、デスクトップ検索ツールがメジャーになりつつあります。
GoogleデスクトップやMSNサーチ。
特にGoogleデスクトップはVer3になり、他のPCに保存されたファイルを検索できる機能が追加されました。
ファイル情報はサーバ管理のようなので、WinnyよりNapstarの方が近いでしょうか。
これらのデスクトップ検索ツールは、切り口が少し違うだけで、目指すところは同じ。
「世界中のPCに保管されているファイルを検索し、目的のファイルを取り出せること」でしょう。

PCの情報記憶能力+ネットワークの情報伝達能力。
これを生かして人間の知識やノウハウを効果的に共有する。
それらの情報を組み合わせることでさらに知識や技術を発展させる。

こんなことが実現すればいいな、ということを考える人は結構いると思います。

Winnyの開発者もこういう気持ちでWinnyを作り始めていたとしたら?
「開発したこと」が違法と判断されるのはおかしいでしょう。
しいて言えば、「利用者のコミュニティが法に触れる方向へ進んでいるのを認識しながら、対策を打たなかったこと」でしょうか?
(正確には、注意は促していたけど黙認状態だったこと、が問題になるんでしょうか)
開発したツールが違法利用されていた場合、開発者は、利用者やコミュニティに対して注意を促す義務があるんでしょうか?
そのあたりが法律で明文化されているんでしょうか?

そういう曖昧さが、違和感の根本的な原因なのかな、と。
そんなふうに思ったわけです。
そして被害を受けたのが官庁や役所、警察などだったため、いわば逆ギレ気味に吊るし上げようとしている。
マスコミはそんなお上の機嫌を損なわないように報道する。
そう見えてしまう構図にも違和感を感じてしまいます。

さて、判決はどうなるんでしょうか。
アメリカでのNapstar、Grokster、StreamCastなどは、個人ではなく企業であり、ツール単体というよりサービスに対しての違法判決。
個人がツールを公開したことを違法とする判例は今のところ世界でも出ていないでしょう。
でも法を司る側としては、行き過ぎたツールを公開すること自体を違法としたいでしょう。
とすれば、どういう理由で違法となるのか。
内容によっては、自作ツールの公開方法を見直さなければいけない開発者の方もいるはず。
とても気になるところですね。

(2006/03/11 追記)
元記事が長かったんで、2つに分けました。

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